鬼平犯科帳

甘味処

鬼平に登場するお菓子と売っているお店のリストです。
例えば「唖の十蔵(一)」とあるのは、第一巻の「唖の十蔵」という話で登場したという意味です。

羽衣煎餅 …湯島横町の菓子屋〔近江や〕
薄焼きの砂糖煎餅
平蔵の妻・久栄の大好物
「暗剣白梅香(一)」

うさぎ饅頭 …芝・神明前の菓子舗〔まつむら〕
白いウサギを模した小さな饅頭
同心・木村忠吾のあだ名の元
「谷中・いろは茶屋(二)」

黒飴 …目黒不動・門前にある菓子屋〔桐屋〕
平蔵の妻・久栄が、
「あの飴を口にすると、何やら幼い日のことが思い出されてなりませぬ」
と言って懐かしんでいる
「おしゃべり源八(五)」「さむらい松五郎(十四)」「俄か雨(十八)」

雪みぞれ …松井町にある菓子屋〔井筒屋〕
「盗賊人相書(六)」

胡麻せんべい …照降町にある菓子屋〔翁屋〕
「のっそり医者(六)」

紹鴎まんじゅう …四谷御門外にある菓子屋〔加賀屋仁助〕
「流星(八)」

喜楽煎餅 …市ヶ谷・左門坂下の菓子舗〔桔梗屋宗兵衛〕
糯米を薄く軽く、亀の子の形に焼き上げ、上質の砂糖を刷いてある
平蔵の大好物
「狐雨(九)」

御膳・白雪しる粉 …北大門町の角にある汁粉屋〔翁庵〕
白小豆の濾粉と水飴を用いたもので、それに紅白の小さい切り餅がこんがりと焼けて入っている
密偵・おまさの好物
「犬神の権三(十)」

福貴餅 …六間掘町の菓子舗〔越後屋和助〕
「お熊と茂平(十)」

初霜煎餅 …喰違御門外の紀伊中納言屋敷の西側の通りに面した菓子舗〔栄風堂・和泉屋清左衛門〕
小麦粉と糯米粉と鶏卵を合わせて焼き上げた軽焼煎餅へ白砂糖を初霜のようになじませたもの
「泣き味噌屋(十一)」

入船団子 …深川平野町の陽岳寺・門前の、富岡橋北詰にあった茶店〔車屋〕
かつて銕三郎を名乗っていたころの平蔵の大好物
「密告(十一)」

椿餅 …三河町二丁目にある菓子舗〔那須屋忠兵衛〕
「毒(十一)」

淡雪饅頭 …南小田原町にある菓子舗〔藤屋〕
「毒(十一)」

初霜 …福井町の菓子舗〔綿屋利兵衛〕
以前長谷川家の奥向きの女中をつとめていたお順が、
三月に一度ほど、ご機嫌うかがいに役宅に現れる際に持参する落雁
平蔵の好物
「剣客医者(十五)」

加茂の月 …本銀町一丁目の菓子屋〔橘屋伊太郎〕
鶏卵を使った薄焼きの煎餅
徳川御三家の一である紀州家や、加賀の金沢百万石の大名・前田家の江戸屋敷でも好まれて出入りをゆるされている
盗賊改方と関係が深い若年寄の京極備前守も好む
平蔵・久栄も大好物
「一寸の虫(十八)」

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