「真夜中のデート」 page 7

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ブレットは手を伸ばすと、豪の柔らかな くせっ毛をクシャクシャと撫でた。
豪はくすぐったそうに、けれど、おとなしくしている。

まいったな・・・
そんな目で見つめられたら、離れられなくなる。

ブレットの理性が揺らいで、豪の体にかかる重みが、じわりと増した。


ピーッ、ピーッ

小さいながらも鋭い電子音が、突然、二人の間に割って入った。
ブレットはゆっくり目を閉じ、呟いた。
「タイムリミット」

ためらうことなく体を離すと、ぽかんとしている豪を抱き起こして、髪や服を軽くはたいてやる。

「午前0時・・・デートの時間は終わりだ、ゴー」

ブレットは公園に来たときに、腕時計のアラームをセットしていた。
豪といると時間を忘れてしまうことが分かっていたから。
そして、それを『わざと』忘れることが出来ないことも・・・。



「ふわぁ〜〜あ・・・ねむー・・・」
眼の下にクマを作った豪が、今日これで10数回目の大あくびをした。
昨日ブレットと別れた後も、余計に眠れずに、明け方までマグナムの改造に明け暮れていたのだった。

それでも、豪の顔は にやけて緩みっぱなしだった。
ブレットが別れ際に、額への甘いキスと一緒に一つの約束をくれたから・・・


放課後の鐘が鳴ると同時に学校を飛び出すと、豪は一目散にブレットの待つ公園へと 駆けて行った。

おしまい!
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